マトリョーシカ

司会「 ーーさて、次のコーナーでは、なんと日本一背の高い女子高生にやってきてもらいました。さっそく出ていただきましょう、おねがいします!」
女子高生1「こんにちはー」
司会「こんにちはー、早速ですが身長はいくつですか?」
女子高生1「194cmです。バレーをやっています」
司会「194cm! すごいですねー。バレーをやっているとのことですが、強そうです」
女子高生1「まあ、ブロックはそうかもしれませんね。ジャンプしすぎると顔にぶつけちゃうので、軽くジャンプするんですよ」
司会「なんと! 背がそれだけ高いと、軽くジャンプしないと逆によくないんですね」
女子高生1「そうなんです。それで、チームメイトにはよく羨ましがられます」
司会「なるほど。他にも、背が高くて良かったことはありますか?」
女子高生1「そうですね・・・・・・まあ、高いところには苦労しないですね。電球を取り替えるとか。でも、困ることの方が多いです。服は袖が短いですし、入り口が狭いところもありますし」
司会「そうなんですね、背が高すぎるのも困りものですね」
女子高生1「はい。でも、いいこともありますよ。ライブで後ろの方になっても前が見えますし。まあ、後ろの人に申し訳ないですが。あと、バレーができたのもこの身長のおかげだと思います」
司会「前向きですね。これからも色々な意味で、ぐんぐんと成長してください。本日はありがとうございました」
女子高生1「はい(笑)、ありがとうございました」

〜半年後〜
司会「えー、皆さんは半年前の放送を覚えておいででしょうか? そうです、日本一背の高い女子高生に来ていただくというものでした。今回なんと、さらに背の高い女子高生がいるということでスタジオに来ていただきました。では早速よろしくお願いします」
女子高生2「はい、おねがいします」
司会「いやー、大きいですねー! 何センチですか?」
女子高生2「えーと、春に測った時は209センチでしたー」
司会「209センチ! すごいですねー。そんなに背が高いと、いろいろ大変そうですけど」
女子高生2「まあ、そうですね。ドアとか潜らないと通れませんし、服とか困りますし、大変です」
司会「ですよね。電車の天井に頭がついてしまったりしますか?」
女子高生2「そこまでではないですけど。あーでも、背伸びしたらもしかしたらつくかもしれません」
司会「なるほど。逆に、背が高くて良かったことはありますか?」
女子高生2「人に名前を覚えてもらえるのが1番だと思います。初対面でも、身長の話をすれば盛り上がりますし」
司会「それは楽しそうですね(笑)。実際私も、あなたを見て1番最初に気になったのは身長と手の大きさでしたから」
女子高生2「誰だってそうだと思います。手の大きさは、まあ平均身長の人よりは大きいでしょうね。比べてみますか?」
司会「失礼します・・・・・・うわあ、大きいですね。私も175cmあるので小さくはないと思っていたんですけど」
女子高生2「ふふ、関節1.5個くらい違いますね」
司会「いやあ、さすがですねー。スポーツなどはされていないんですか?」
女子高生2「多くの人に誘われたんですけど、スポーツが苦手なので全部断りました。本が好きなので文芸部に入っています」
司会「文芸部! 小さな机に向かって本を読んだり、小説を書いたりしているわけですね」
女子高生2「まあ、そうですね(笑)。友達には宝の持ち腐れ、とか言われますけど、私は今の部活に入って良かったと思っています」
司会「なるほど! まあ、そういうのも良いですよね。我が道を行くあなたを応援します。では、本日はどうもありがとうございました」
女子高生2「ありがとうございました」

〜半年後〜
司会「えー、この企画、このたび3度目になりますが、なんとまたまた記録を更新いたしました。前回登場していただいた方は209cmという超長身でしたが、今回の女子高生はそれをさらに上回ります。では、お願いします!」
女子高生3「はい! 初めまして、身長は237cmあります!」
司会「237cm、もしかすると世界一では?」
女子高生3「どうなんでしょう? 確かに私より高い人は、男性でも見たことないですけど」
司会「そりゃあ、日本国内ではそうでしょう。私は175cmあるのですが、隣に立つとこの身長差。胸までしかありません! なんか、子供の頃を思い出しますね(笑)」
女子高生3「私の肩に届く人も見たことないです。小さい人だと、おへそくらいまでしかないんですよ」
司会「それはすごいですね。歩くときは注意しないと、ぶつかってしまうのでは?」
女子高生3「そうなんです。歩くときは常に下を見ていないと人とぶつかってしまいます。でも下を向くと背中と腰が痛くなってくるので、悩みの1つです」
司会「腰が痛いのは辛いですね。ちなみに彼氏さんの身長は?」
女子高生3「だいたい175cmくらいの男子と付き合うことが多い気がします。でも、身長なんて関係ありません。男は中身です!」
司会「なるほどなるほど。175cmというと私と同じくらいですが、話すとき首痛くなりませんか?」
女子高生3「あー、よく言われます。私は腰が痛くて、彼は首が痛いみたいです」
司会「まあ、そうなりますよね(笑)。えー、スポーツはやってらっしゃいますか?」
女子高生3「中学生までバレーをやっていたんですけど、ネットより背が高くなってからやめました。なんかずるい感じがしちゃって」
司会「ネットよりも高いと無双できそうですが、そんな悩みもあるんですね。他にも、身長が高すぎて困ったことはありますか?」
女子高生3「なんと言っても電車に乗れないことですね。電車の天井って225cmしかないので、私が乗るとずっと中腰にならなくちゃいけないんです。席に座っても、脚で通路を半分くらい塞いじゃいますし」
司会「それはすごいですね。家の天井は大丈夫なんですか?」
女子高生3「まだぎりぎり大丈夫です。背伸びしたら頭ぶつけちゃいますけど(笑)」
司会「なるほど。逆に、背が高くて良かったことは」
女子高生3「うーん・・・・・・特にないかも。あ、彼と知り合えたっていうのはあるかもしれないです。背の高い人が好きらしいので」
司会「それは良かったですね(笑)。ちなみに、まだ身長は伸びていますか?」
女子高生3「はい、まだじわじわとしつこく伸びています(苦笑)。さすがにそろそろ止まって欲しいです」
司会「そうですか。早く止まるといいですね」

司会「さて、ここでこれまで登場していただいた長身女子高生の方々に並んでいただきました。皆さん、以前よりも少し成長しています。1人目の方は196cmに、2人目の方は212cmになられたそうです。頭1つ分弱の身長差、しかし小さい方も200cm近くというのですから驚きです。そして、さらに驚きなのが本日の237cmの方。彼女は2人と並んでも飛び抜けています。2番目の方が顎の下に入ってしまう! まるでマトリョーシカのような3人組。日本人といえば小柄な民族と言われますが、こんなに大きな女性もいるんですね。ではここで一旦CMです」
-FIN

創作メモ

リクエストでいただいたものです。女子同士の絡みも加えればと今となっては思いますが、TVの企画ってこんな感じですよね。フェチ小説としては物足りない気もしますが。